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2018年1月12日金曜日

大納涼大会樋口陽一先生応援団旗返還式にあたって

同窓会誌寄稿文です。宜しければ御目通しください。大納涼大会樋口陽一先生応援団旗返還式にあたって 樋口陽一先生(高5回)は、平成4年度に行われた仙台一中・一高100周年記念式典において「最後の海軍大将井上成美(中13回)」を講演された際、39年間お持ちになっていた応援団旗を母校に返還する趣旨で当時生徒総会議長であった私にお渡しになられた。応援団旗は、在校時執行委員長を務めた樋口先生が同期の井上ひさし氏(高5回)とともに大切に「保管」されていたものであったが、当時の私は立身の気持ちが強く自己解釈でいつか母校にお返ししようとその後25年間「保管」することになる。始めのうちは樋口先生の大切な応援団旗をお預かりしているという高揚感と身を立てる誓いの気持ちが強く、折節に化粧箱に大切に保管している応援団旗を眺めては自分を奮い立たせていた。しかし30代となり司法試験を13年間10回失敗し遂には自決に及ぶ絶望の中で、唯一樋口陽一先生の応援団旗が心の支えとなっていた。樋口陽一先生が本来仙台一中・一高に返還しようと託された応援団旗を持ったまま私利の途上で終わるわけにはいかないという決意をし、むしろ他の誰かのために生き直しいつか母校にお返しすることを念じてきた。そしてこの度同期高46回の仲間と共に大納涼大会において母校にお返しし、現役の調停委員長へ応援団旗が引き継がれた。この応援団旗とともに不屈の魂も引き継がれていければ幸いです。了

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